豪雪地帯の大型重要施設を守れ

Vol.2

侵入警戒監視システムの構築
侵入者の検知を阻むものは自然

ある大型重要施設の建設にともない、お客様より外周警戒・監視を目的とした侵入警戒監視システムについてのご相談を受けた。重要施設には人の侵入を検知するシステム等、様々な機器が設置されていることが多いが、その重要施設は豪雪地帯にあり、濃霧や積雪などで通常の赤外線センサーのみでは、検知不能になるという大きな懸念・課題を抱えていた。万が一、悪意のある第三者が社会インフラの一部を支える重要施設に侵入し破壊・妨害工作が行われると、日本の都市機能が停止することにもつながりかねない。

この問題をどう解決するか。営業・技術者・協力会社を含め議論を重ねた結果、一つの可能性にたどりついた。「赤外線センサーに降雪にも強いマイクロ波センサーを組み込んだ複合センサーが適しているのではないか。双方のセンサーの特長を活かしつつ、 “積雪モード”を特別に搭載して、様々な自然環境に対応できるシステムを構築しよう」監視カメラは全てネットワーク化し、遠隔操作や設定を容易にした。豪雪地帯という厳しい自然環境にも対応できるように特注した複合センサーと監視カメラにより、お客様が抱える問題を解消し、安全に重要施設が稼働できるように全員が一丸となって取り組んだ。

プロジェクト期間3年の大仕事

システムを構築するにあたって、従来とは異なる新しい制御装置を組むことにした。処理能力・判断能力が各段にアップした装置のため、導入することで監視カメラと侵入検知の一括監視システムの構築が可能になった。しかし、運用する上でソフト面での知識習得や、コロナウイルスの感染対策、豪雪地帯での設置・調整など様々な障壁が立ちはだかった。工事期間だけで5~6ヶ月、現地での実証期間に約2年、完成まで約3年を要する大仕事となった。
これらの課題を乗り越え、最終的にはお客様にご満足いただけるシステムができあがった。【濃霧や豪雪など自然環境に左右されない安定した監視システム・新技術導入によるセンサーとカメラの一括監視システム】数多くの実績のある当社だからこそ成しえたシステムである。現在も安定稼働しており、以前にも増してお客様と良好な関係が築けている。