1万5000人の入退室登録情報を管理する

Vol.3

入退室登録情報
自動連係クラウドシステムの構築
入退室管理システムの運用負荷を軽減しながら
セキュリティを確保する

従業員数が1万5000人を超える、大手建設会社様から「ビルや執務室の入退管理登録情報を厳格に管理しつつ、運用負荷を軽減できるシステムを作りたい」という依頼をいただいた。同社では登録情報の管理は人の手に委ねられ、新入社員の入社や社員の部署異動・退職などいわゆる「人事の変わり目」のたびに入退室の制限レベルを変更しなければならず、退職の際は抹消作業も発生していた。従業員の数が多すぎるが故に、変更処理に膨大な時間と手間がかかることや、ヒューマンエラーも重なってセキュリティの確保ができない状態だった。

そこで、グループ会社を含む全従業員の人事データベースと連携し、入社・異動・退職情報をもとに入室許可や制限、退職時の抹消作業をクラウドにより自動で行うシステムをご提案。当社としてもこれまでに類似したシステムを取り扱ったことはあったが、拠点ごとに異なるメーカーのシステム連携を可能にする技術の提案は、初の試みであった。

アイデアと技術力で、お客様の期待を超える

技術者たちが試行錯誤した結果、人事側で入社・異動などの処理を行うと、それに応じて自動的に該当者の入退室に関わる情報が変更され、退職時は抹消操作が行われるというコアシステムができあがった。グループ会社を含めた全従業員のデータを取り込んでいるため、複数の部署で人の動きがあっても、ミスなく自動で反映されるという仕組みが完成。人の目を頼りにすることがなくなったため、ヒューマンエラーを防ぐことができた。また、業務の効率化が進み、運用負荷が軽減されただけでなく、厳格な入退室管理が実現した。

今回は、本社ビルと支社のセキュリティ設備を連携したクラウドシステムを導入するというプロジェクトだったが、これがきっかけとなり、ビジター受付システムや会議室予約システムなど他のシステムについても追加で発注いただいた。パッケージ化されたセキュリティシステムではなく、お客様のご要望に合わせてオーダーメイドでシステム構築できる当社だからこそ、お客様の期待を超えるシステムを作り上げることができるのだ。